三月
これは卒業する彼女が着なくなった二着を一着にしたワンピース
着なくなったってことばが悲しかったのと、人が作った服を崩すのがいまのじぶんにはどうしてもできなくて ハサミをいれずに作った
すべて手縫いなので いくつかの糸をほどくともとの二着のワンピースとして それぞれまたいつでも着られます
そのあとまた私の作ったワンピースにもどしたいといわれてもできるように、一ヶ月間 生地を傷つけないように何度も糸をほどいて 縫い直して いつでもおなじ形をつくれるよう 特訓しました
うしろは花束みたい めでたいからです
ほかのみなさんにも いままでつかってきた何かしらを使わせていただいてつくった
いずれもこちらからお願いしたんじゃなくて、おはなしするうちになんとなくそうなった すべてハサミはいれていない
着てくれた写真、みんな笑っててうれしい
入学式はこれからなので、まだ緊張している
きょねんはこういうオーダーをすこしずつもらったり、公園や河川敷でなかよくなったひとに服をつくったりのんびりやってきたけど
ことしは 着るひとのきまっていない服を 着るひとのこと考えてつくりたいなとおもう
すこし広い家に越したから
ボタンとれたからつけてとかで
ひとがきてくれたりしたらたのしい